2008年7月30日水曜日

あとがき

あとがき 

 私は、幾多の厳しい局面で、音楽を聴いて心を静め重要な決断を下してきました。苦しい時には、小鳥たちの小さな命の躍動を目にすることで、どのくらい勇気づけられたことでしょう。私は音楽と小鳥の近くに居続ける事ができて幸せでした。だから、できるだけ多くの人に、音楽とそして小鳥と親密になっていただきたいと切に思います。 

日本野鳥の会などを通じて私は自然保護に深い関心を寄せている人達に接する機会は多いのですが、自然を愛する人達でも、同時に音楽に関心を持っている人は決して多くないことも分かってきていました。また、音楽を職業とする友人や音楽を聴くことに喜びを感じている友人も少なくないのですが、その人達の中に、小鳥が好きだという人がほとんどいないことも分かってきていました。 私の趣味を他人に押しつけるつもりは毛頭ありませんが、小鳥と音楽とはごくごく近いところにあって、気がつきさえすれば、全く同じ感性で受け入れることができるはずですので、私は、音楽が好きな人には小鳥も、小鳥が好きな人には音楽も好きになって貰えるような、道案内の役割を果たせるようなエッセイを書いてみたいと考えていました。これでその役割が果たせたか否かは全く分りませんが、読んで下さった方の中に、一人でも音楽を聴いてみよう、バード・ウォッチングに参加してみようと、改めて思って下さった方が居られたら本当に嬉しく思います。 

当然の事ながら、もれてしまっている「鳥の曲」はまだまだ沢山あります。でも全部を拾いだす事が目的ではないので、鳥たちもきっと許してくれるでしょう。もし彼らからの抗議の声が大きいようでしたら、改めてそれらの鳥たちのために稿をおこすことに致したいと思います。 

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